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トッケイヤモリの飼育方法
①トッケイヤモリの紹介と魅力
今回紹介するのは、壁ちょろ系大型ヤモリのトッケイヤモリです。
淡い青色を基調とし、赤や白の点が無数に入る体色をしていて非常に色鮮やかで美しいです。うつくしさと同時にその色とりどりの体色には、なんとなくアジアの怪しさを感じてしまいます。
また30cm程度の全長になるので迫力があります。
トッケイヤモリの名は、「トッケイ、トッケイ」と鳴くことから名づけられています。
飼育下では比較的大きめのケージでシェルター多めで飼育しないとこの鳴き声は聞くことは難しいようです。
鳴き声がなかなか大きいので壁が薄い賃貸などに住んでいる方にとっては鳴かないでいてくれる方が助かるかもしれませんね。。。
寝室にケージを置くのもNGだと思います。安眠妨害になりそうです。
しかし、鳴いてくれるということはトッケイヤモリにとって居心地の良い環境を作れているということ証!!
「鳴かぬなら 鳴かせてみせよう トッケイヤモリ(字余り)」
の気持ちで飼育を頑張りましょう!
ちなみに現地では7回トッケイヤモリの鳴き声を聞くと幸運が訪れると言われているようで、縁起がいいものとされているようです。
一方で、性格は神経質な個体が多く噛まれると非常に痛いです。
ハンドリングには正直あまり適してはいません。
しかし、まれにトッケイヤモリをべた慣れに育て上げてる方もいらっしゃるのでハンドリングも不可能ではないようです。
トッケイヤモリを上手にハンドリングできるようになったら、自分の腕にかなり自信を持っていいと思います。
べた慣れにさせるには苦労すると思いますがもし達成できれば感動も一塩でしょう。
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-基本データ-
写真:Christian Gloor氏による”Happy to eat bugs“ライセンスはCC BY2.0に基づく
学名:Gecko gecko 英名:Tokay gecko 分類:ヤモリ科 ヤモリ亜科 ヤモリ属 分布:インドネシア、カンボジア、タイなど 東南アジアを中心としてインド、中国など 南アジアや東アジアにも分布 全長:25~35㎝程度 寿命:10年程度 値段:3000~6000円程度(入荷状況やその他諸々の要因により値段は上下します) 生態や特徴 基本的な生息地は熱帯雨林の樹木。 しかし現地の人々の家やその周辺でも生息しているようで、 夜間に家の壁や天井を這って獲物を探す。 現地の人々にとってかなり身近な存在でしょう。 オスはメスよりもより鮮やかな色になりますが、 メスよりも荒くテリトリーを持ち他の個体を寄せ付けません。 また、顎が非常に強く昆虫の硬い外骨格を砕いて食べることができます。
②飼育環境の作り方
飼育に必要なもの
- 飼育ケージ
- 遠赤外線ヒーター
- 床材
- 霧吹き
- シェルター
- エサ
- カルシウム剤
以下で一つ一つ説明していきます。
・飼育ケージ
60×30×36㎝つまり60㎝標準水槽ぐらいの大きさのケージがあれば十分余裕を持って飼育ができるでしょう。
余り動き回らないヤモリですのでもう少し小さくてもいいくらいです。
熱帯魚用のガラス水槽もしくは、爬虫類用のガラス水槽を使用するのがオーソドックスです。
熱帯魚用のガラス水槽を使用する場合はバーベキュー用の網など通気性の良い網目状のフタでしっかり上を閉じてください。
比較的小さな個体であれば特大サイズのプラケース程度のサイズでも飼うことができると思います。
もちろん、ベビーのうちであれば小さめのプラケースでも十分飼育が可能です。
・温度について
ケージ内の温度を25~32℃に保ちます。
寒い時期には、爬虫類用の保温ライトや暖突を取り付けたり、壁面にパネルヒーターを張ったりしてうまく調節してあげてください。
・湿度(床材、霧吹き)
湿度は60~80%に保つのが理想です。
湿度は基本的に床材と霧吹きを使うことで調節します。
床材には保湿性のあるヤシガラ土を湿らせ5㎝程度敷いてあげてください。
毎日、もしくは2日に1回程度ケージ全体に霧吹きをしてやり湿度を上げてあげてください。この霧吹きはトッケイヤモリへの給水の意味もあるので必ず行ってください。
のどが渇いていれば壁面についた水滴をなめとって飲水するでしょう。
・シェルター
シェルターはトッケイヤモリにとってかなり重要です。
日中は基本シェルターの中に身をひそめ、夜が来るのを待ちます。
もしシェルターがないと、落ち着けずエサを食べなくなったり、鳴かなくなったりしてしまうかもしれません。
流木やコルク板、イミテーションの草などをうまく配置して彼らが落ち着ける環境を作ってあげましょう。
・エサ
コオロギやデュビアなどのゴキブリを主に与えます。
おやつ程度ならミルワームなんかをあげるのもアリです。
コオロギやデュビアの管理・繁殖方法についてはこちらをチェック↓
・カルシウム剤
エサにはかならずカルシウム剤を塗してから与えてください。
カルシウムを与えないとクル病になります。
クル病は骨の形成がうまくされない病気であり、1回罹患すると治りませんし最悪の場合死に至る恐ろしい病です。
カルシウム剤にはカルシウムのほかにビタミンD3が含まれているのものもあり、含まれているものと含まれていないもの2つ用意する必要があります。
普段はビタミンが含まれていないものを餌に塗して与え、たまにビタミンが含まれているものを塗して与えてください。
ビタミンの摂りすぎもクル病と似た症状を引き起こすので注意が必要です。
③繁殖について
比較的繁殖は容易。
環境に慣れてしまえば1年中繁殖が可能なようです。
ちなみに現地での繁殖シーズンは10月末から5月の間。
これは、現地の雨季の時期と合致するようで繁殖させたい場合霧吹きの量を増やすと交尾を促せるかもしれません。
良く育った健康的なオスとメスを同じケージで飼育し交尾させます。
交尾後は速やかにオスをほかのケージに一旦移した方がいいと思います。
交尾後約1カ月で1~2個の卵を壁に産卵し、その後1カ月ごとに産卵を繰り返し合計6~8個の卵を産みます。卵は壁に完全に張り付いているので、無理にはがしてはいけません。
メスは卵が孵化するまでそばに残り、卵を守ります。
また、壁ではなく例えば流木などに卵を産んだ場合、飼育者が流木ごとケージから取り除いてしまうとメスはその時点で次の産卵をやめてしまうそうです。
一度産卵が始まったら、エサやりや霧吹きの時以外そっとしておいてあげましょう。
産卵は非常に体力を消耗するので栄養価の高いエサ(冷凍マウスなど)をあげてください。
カルシウム剤もお忘れなく!