ニシキマゲクビガメ
写真:Bong Grit氏による”20091113 Aquarium 9“ライセンスはCC BY2.0に基づく
➀ニシキマゲクビガメの紹介と魅力
マゲクビガメをはじめとする曲頸類(頭を引っ込めないタイプのカメ)で頭を引っ込められないので首を側面に巻いて収納するという特殊な生態をしています。
そして本種、ニシキマゲクビガメは曲頸類、いやミズガメのなかでもトップクラスの美しさを誇ります。
甲羅や体に入る赤色が非常に鮮やかで美しく、まさに『錦』の輝きです。
飼育には若干癖がありますが、美しいですし値段も手ごろなのでコストパフォーマンスに優れているカメといえるでしょう。
曲頸類(頭を引っ込めないタイプのカメ)に手を出したい方にも、ミズガメを買いたい人にも非常におすすめな種です。
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-基本データ-
写真:Marco Verch氏による”Red-bellied short-necked turtles (Emydura subglobosa) at Shedd Aquarium“ライセンスはCC BY2.0に基づく
学名:Emydura subglobosa 英名:Red-bellied short-necked turtle 分類:ヘビクビガメ科 マゲクビガメ属 分布:インドネシア、オーストラリア、パプアニューギニア 甲長:最大甲長25.5㎝、平均20㎝程度 価格:5000円~
➁飼育環境の作り方
・飼育ケージ
ニシキマゲクビガメはミズガメの中でもかなり水棲傾向が強いカメです。そういうわけで水深がある程度あり十分な面積をもつ水槽で悠々と泳がしてやるのが飼育を楽しく快適に行うコツです。そういった水槽を用意するほうがニシキマゲクビガメ本来の豊かな動きを観察することができるでしょう。
しかしながらベビーでは話が変わってきます。ベビーのうちは泳ぎは下手で、実際自然下でも浅瀬で暮らしているようです。ですので小さめのプラケースに浅く水を張って飼育するのがベターです。
まとめるとベビーのうちはプラケース、ある程度成長したら60×45×45以上の水槽で飼育すると良いと思います。
~ベビー~
~ある程度成長した個体~
・温度はどれくらい?
ニシキマゲクビガメは熱帯地域に住むので温度は高めに設定してあげます。特にベビーのうちは低温で飼育するとすぐに状態を崩してしまいます。
具体的には、水温は27~29℃。
バスキングスポット(陸地に設ける体を乾かし日光浴ができる場所)にはバスキングライトを当てます。
水温は熱帯魚用のヒーターとサーモスタットで調節します。ヒーターでやけどをしないようにカバーを確実に装着してください。
また、小さいプラケースで飼育しているうちは熱帯魚用のヒーターを使用するとオーバーヒートを起こす可能性があるのでパネルヒーターなどを使用して調節するといいでしょう。
バスキングスポットにはバスキングライトを照射しましょう。
・紫外線
爬虫類用の紫外線ライトをバスキングスポットに当てます。甲羅の健康な成長に必須となるアイテムですので確実に設置してあげましょう。
天気がいい日は外で日光浴させてやるのも成長に効果的です。このとき脱走やオーバーヒートを起こさないようによく注意してくださいね。
・水の深さや水替えについて
水深
飼育ケースの項で書いたようにベビーのうちは浅い水深で、ある程度成長したら陸地を作ることが可能な範囲で徐々に深くしていくといいでしょう。
水深を深くしても陸地を作れるカメ用の浮島が販売されてるのでそちらを使用するとうまく陸地を設けることができるでしょう。
カルキ
水は熱帯魚用のカルキ抜き剤でカルキを抜いてあげます。
カルキは生物にとって有害です。
他の爬虫類ではあまり気にしなくてもいいですがカメは水辺を主な生活圏とするのでひと手間加える方が無難かなと思います。
水替え
カメは水をよく汚します。ですのでプラケースで飼育しているときは2日に1回もしくは毎日。水槽で飼育するようになったら1週間に1回~2回、全部か1/3程度交換してあげてください。
熱帯魚用のフィルターを使用するのももちろんありです。
・床材
汚れが砂に溜まって不衛生になるので使用しない方がベターです。
殺風景なのが嫌な方は熱帯魚用の砂を薄めに敷いてあげましょう。
・エサは何を与えるの?
カメ用の配合飼料を与えます。もし与えても食べない場合はメーカーを変えたり肉食魚用のエサにしてみたりいろいろ工夫してみてください。
ベビーのうちは毎日食べるだけ与えます。ある程度の大きさになるまでいっきに育ててしまいましょう。
ある程度の大きさになったら肥満に気を付けじっくりとゆっくりと育てて飼育を楽しみましょう。
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