オオニオイガメの種類と飼育方法
この記事の目次
➀オオニオイガメの紹介と魅力
今回紹介するのはまるでガメラのようなカメ、オオニオイガメです。
怪獣のようなカメのうち、現在飼育可能なのはオオニオイガメの仲間だけだと私は思っています。
かつては、カミツキガメやワニガメが飼育することができました。
しかし、ワニガメは特定動物ですので届け出を出さなければ飼育ができませんし、そもそもカミツキガメは特定外来生物に指定されているので飼育が不可能です。
そんな中でのオオニオイガメ。
彼らはカミツキガメほどは狂暴ではなく、ワニガメほど大きくなりません。
最高のモンスタータートルです。
ただ、あくまでカミツキガメほど狂暴でないだけですので、気性はそこそこ荒く、おまけに顎が非常に強いです。
咬まれたら危険ですので取り扱いには十分注意してくださいね。
こういった少々危険なところもまた大きな魅力なんですけどね。
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➁オオニオイガメの種類紹介
オオニオイガメの仲間は2種だけです。
1.スジオオニオイガメ
別名:ミツウネオオニオイガメ
学名:Staurotypus triporcatus
英名:Mexican giant musk turtle
甲長:最大37.9cm、30cmを超えることは少なめ
寿命:飼育下での最大33.5年
背甲に3本のキールが入ることが最大の特徴。
産地や個体によって模様や色が異なる。
特に、白色が多いものはホワイトマーブルと呼ばれる。
2.サルビンオオニオイガメ
学名:Staurotypus salvinii
英名:Pacific Coast Giant Musk Turtle
甲長:最大25㎝ 平均20cm強
寿命:20年以上
オオニオイガメ属の中では、最小。(2種しかいないですけど)
ミツウネほどではないですが、3本のキールが背甲に入る。
背甲の色は茶色、黒色が主で、緑みが入る個体もいる。
➂飼育環境の作り方
飼育に必要なもの
- 水槽
- 熱帯魚用ヒーター
- (床材)
- (フィルター)
- (カルキ抜き)
- エサ
以下で一つ一つ説明していきます。
・水槽サイズ
どちらも60×45×45㎝程度の水槽で長期間飼育が可能です。
ミツウネオオニオイガメの場合は、最終的には90㎝×45×45㎝以上の水槽が理想となります。
が、そのサイズの水槽を必要とするまでには長い期間を要します。
オオニオイガメは爪が鋭く強いため、やわな水槽だと継ぎ目のシリコンの部分が破壊され水漏れすることがあります。
自分でシリコンを補強するか、『ADA』や『プレコ』などのやや高価な水槽を使うとベターです。
・水温(ヒーター)
28℃が適温です。
ベビーのうちは低温に弱いので注意してください。
育ってしまえばオオニオイガメは非常に丈夫です。
そう水温に神経質ならずとも飼育可能になります。
25~26℃程度あれば問題なく飼育ができます。
最低でも20℃を下回らないようにしてください。
加温には熱帯魚用のヒーターを用います。
カメによってヒーターや水温調整のためのサーモスタットの端子が咬み砕かれることがあります。
そういうわけで、勝手に水温を調整してくれるオートヒーターを使用し、なおかつヒーターガードの装着をするようにしましょう。
・水質(床材&フィルター&カルキ抜き)
水質の悪化に弱い傾向があります。
床材は何も敷かずベアタンクで飼育するのがベストでしょう。
水質をきれいに保つため熱帯魚用のフィルターを使用すると良いです。
投げ込み式フィルター程度でも水流を作ることである程度は水質悪化を妨げることはできます。
ただ、オオニオイガメはかなり水を汚しますので生半可なフィルターではあまり効果を期待できないのも事実です。
使うとしても簡単なフィルターよりも外部フィルターやオーバーフロー式のフィルターを使う方が、当然ベターです。
フィルターを使用しても無慈悲に水はドンドン汚れていきます。
個体サイズや水量にも寄りますが、週1回は水量の1/2~3/4程度水替えを行いましょう。
魚の飼育においては水にカルキ抜きを使うのが基本ですが、カメの飼育では必要ないと私は考えています。
ただ、フィルターを使用する場合はバクテリアを守るためにカルキ抜きを使用しましょう。
・水深はどれくらい?
水深を多くとると、四肢への負担が軽くなったり、水質悪化を遅らせるメリットがあります。
一方で深くしすぎると呼吸がしずらくなるデメリットもあります。
立ち上がって呼吸できる水深がベストです。
流木などで呼吸しやすい場所が設けられるなら、より水深を深くしてもオーケーです。
陸地は特に必要ありません。
・エサ
基本的にカメ用の人工飼料で飼育が可能です。
ワイルドの個体だと人工飼料に餌付かないこともあるので、ショップで人工飼料に餌付くかどうか聞いてから購入するといいでしょう。
ベビーのうちはしっかりエサを与えて成長させ、ある程度の大きさになったら肥満予防にエサ量を減らしましょう。
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