爬虫類の飼育における『簡単』という言葉の意味と新規飼育者について考えてみた

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爬虫類の飼育方法を調べると、必ずと言っていいほど出てくる言葉。

飼育が簡単。

これだけ、見かけるのですから確かに爬虫類の飼育には種によって難易度の差があるのでしょう。

実際、私もよく当サイトで使用しています。

しかし、何と比べて簡単なのか、なぜ簡単だと感じるのか。

いまいちはっきりしません。釈然としない。深く考えないまま使っています。

飼育が容易とされ、初心者におすすめとされるレオパを例に挙げてこのことを考えてみましょう。

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レオパの飼育はなぜ簡単と言われるのか?

レオパは確かに丈夫で飼育が簡単な種だと私は思います。

なぜそう思うのか?

  • 絶食に強い
  • 水切れに強い
  • 過度な高温や低温でなければ生存可能
  • 大きなケージが必要でない
  • シンプルな飼育設備で飼育可能

こんなところでしょうか。

代謝が早く、毎日エサや水を与えなければ飼育できない哺乳類。

バスキングや紫外線、ドリッパー、こまめな霧吹きなどを必要とするカメレオンなど。

このような生き物と比べて、適当な環境、適当な世話で飼えるレオパ。

また、耐える期間は種によって様々ですが基本的に爬虫類は水切れや絶食に強いです。

その期間がレオパは非常に長い。

そういうわけでレオパの飼育を『簡単』だと言っているのです。

簡単に言えば、

怠け者でも、知識の乏しい者でも飼育ができる。

さあこんなこと書いたら、叩かれるぞお。

飼育する姿勢について思うこと

レオパを『飼育が簡単』という文言に誘われて、飼育を始める方ってどういった考えで飼育を始めるのでしょうか?

  • 何かの間違いで失敗しなくて済む
  • お金をかけなくてもいい
  • 飼育に神経質に取り組まなくていい、怠けても大丈夫

こんなところでしょうか。

人は簡単という言葉に弱いです。

簡単に投資ができる。

簡単に儲けられる。

簡単に英語が学べる。

簡単に痩せられる。

など、世の中にはたくさん『簡単』という言葉があふれています。

簡単という言葉で彼らを軽視してしまう人は多いと思います。

人は簡単という言葉を聞くと、ついつい真剣に向き合わず、どこか甘えてしまいます。

丈夫さにかまけて、エサやりを怠けてしまうことありますよね。

レオパに関してはこの甘えはわたしはいいと思っています。

食事量を飽和させない方が、肥満にならず長生きするともいわれていますし。

悪い甘えは、10年以上生きるということを知らずに、よく考えずに甘い見通しで飼育を開始してしまう甘えです。

実は、私はこの甘えさえも、別にいいと思っています。

みんな始まりはそんなもんじゃないですか?

『簡単』という言葉の切り口から飼育を始めて、全然かまわないと私は思います。

ただ、どんな生き物でも、飼育するときはその種について調べ上げ、目の前の生体を観察し、最終的に終生飼育に取り組む姿勢やマインドが大切です。

シンプルに言えば生き物への愛です。

このことを忘れたくないです。誰にも忘れてほしくないです。

先日レオパがフライデーされたと話題になりましたね。

このことについて、批判する意見、賛成の意見、賛否両論沸き起こりツイッターが少し荒れました。

それに対して私はこれらのツイートをしました。

『簡単』だとか、『レオパを飼う美女急増中』という謡い文句に誘われて、新規が増えることもあるかと思います。(ていうか絶対あります)

今まで述べたように、『簡単』という言葉で甘い見通しで飼育を始めたくなる人もいるかもしれません。

でも彼らを責めないでほしい。

受け入れて、いい方向に導いていきましょうよ。

今のようにインターネットが発達する前の爬虫類飼育者は、入荷された爬虫類の飼育方法なんてほとんどわかりませんでした。

ショップの店員だってわからないことが多かった時代です。

そのたびに、目の前の生体を観察し続け、失敗を繰り返し、少しずつ今の飼い方を確立していった。

そのことが良いことだとは言いませんが、

現在の飼育者だって、初心者の時代があって、少しずつ失敗も重ねながら成長していったと思います。

しょうもない理由で生体を逃がしてしまった人、死なせたことがある人だって多いでしょう。

この趣味はまだまだ発展途上だと思っています。

簡単という言葉でもいい、レオパを飼う美女急増中でもいい、新規を増やしつつ素晴らしい飼育者を増やしていきましょうよ。

この趣味を盛り上げていきましょうよ。

新たな飼育者を育てるのも、(何様だよという感じかもしれませんが)先輩飼育者である私たちの役目だと私は思っています。

新たな飼育者が増えていく今の流れは絶対に止められません。

だったら、来るもの拒まずで新規を温かく受け入れていきましょうよ。

それが今の私の思いです。

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