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インドシナウォータードラゴン
①インドシナウォータードラゴンの紹介と魅力
今回紹介するのはアジアの樹上性のアガマ、インドシナウォータードラゴンです。
ワイルド(野生採取個体)の幼体がショップやイベントで非常に安価で売られています。
オスは丁寧に飼えば、後頭部から背中、尾までにクレストが発達し極めて美しいアガマに育ちます。
安価に購入できるにもかかわらず、うまく飼えば素晴らしい成長を遂げます。
まるで『ポケットモンスター』シリーズに登場するコイキングとギャラドスみたいですね。
しっかりと育て上げて、パーフェクトなドラゴンにしちゃいましょう!
一方で、手を抜けば抜くだけ美しさは下がります。
違いは一目瞭然。
丹精込めて育てれば育てるだけ極まる本種、我こそはという方はぜひ飼育にトライしてみてください!!
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-基本データ-
学名:Physignathus cocincinus 英名:Chinese water dragons 分類:アガマ科 アガマ亜科 ウォータードラゴン属 分布:タイ、ベトナム、インドネシア東部 カンボジア、中国南部など 全長:60~90㎝ 寿命:10~15年程度 価格:5000円~10000円程度
②飼育環境の作り方
飼育に必要なものです
- 飼育ケージ
- 各種ヒーター
- 爬虫類用サーモスタット
- 紫外線ライト
- 床材
- 水容器
- エサ
- カルシウム剤
1.飼育ケージ
インドシナウォータードラゴンは熱帯気候の樹上で生活を送っています。
樹上性トカゲのためのケージ選びの基本は3つ。
・縦に長いケージ
・通気性の高いケージ
・やや大きめのケージ
インドシナウォータードラゴンは驚くと走り回ってケージの側面に口先をぶつけてケガをしてしまうことが非常に多いです。
驚かせないためには、広く背の高いケージで落ち着かせてあげる必要があるのです。
また、ケージは人の目線よりも高い位置に置けると完璧です!
通気性も重要で、クレストをうまく伸ばすために必須のポイントです。
最高のインドシナウォータードラゴンに育てるためにも、手は抜けないところです。
以上を踏まえて、
よくショップなんかで見かけるベビーは60×45×60㎝の大きさのケージから飼育が始められます。
いきなりアダルト用の大きなケージから始めるとケージ内を温めるのが大変ですし、場合によっては生体が餌を見つけられないかもしれません。
そして、なにより人に慣れにくくなるかもしれませんので成長に合わせてケージをサイズアップしていく方がいいかもしれません。(憶測です)
最終的には、大きさを考慮して最低でも90×45×60㎝のケージが必要となります。
もちろんこれよりケージは大きければ大きいほどいいと思います。
理想は高さが90㎝以上ほしいです。
このサイズ以上になると爬虫類用のケージは売っていませんので、防水コンパネ等を使い自作するかガラス温室を購入するのお勧めします。
2.温度
熱帯雨林に生息するということで、高めに温度を設定してあげる必要があります。
基本温度:26~28度
ホットスポット:32~35度
夜間:23~25度
に保ちます。
涼しい時期は全体を暖突などを用いて保温しましょう。
暖突は、消費電力は抑えめで、また火事にもなりにくいのでかなりおすすめの保温器具です。
基本的にはこれで26℃程度には保てると思いますが、難しい場合はケージの側面を断熱材で覆ったり、別途保温球を追加するといいと思います。
日中、ホットスポットにはバスキングライトを照射してあげます。
このライトがあれば、事足りると思いますがずっとライトの下にいるようだと温度が足りていない証拠です。
よりW数が高いものを用意するなど対策を取りましょう。
また、ライトの照射範囲が狭く生体の大きさに見合っていない場合もライトの下にずっと長く居続ける子があります。
この時、一部分が温められることでやけどをしてしまうことがあります。
生体をよく観察して、ミスのないように気をつけましょう。
これらの保温器具は季節やケージサイズ、生体への距離など考慮して選ぶようにしてください。
また、保温のオンオフの切り替えを自動でやってくれる爬虫類用サーモスタットの併用もおすすめです。
私も愛用していて、私が外出後(9:00)に点灯。
帰宅前(18:00)に消灯するようになっています。
おかげで、土日以外生体が日光浴する場面は観察できません。
悲しいです。笑ってやってください。
ケージのサイズが大きくなると保温するのに一苦労でしょうがケージの周りに断熱材を付けるなど工夫してなんとかしましょう。
3.紫外線
インドシナウォータードラゴンは、日光に含まれる紫外線をあびることで体の調子を整え、健康的に成長します。
強い紫外線は必要ありませんが必須です。
日中、紫外線ライトを照射してあげてください。
紫外線ライトやバスキングライトってなんぞや?
よくわからないよーって方はこちらをチェックしてみてください。
わかりやすく解説してると評判です。
4.湿度について
インドシナウォータードラゴンの飼育の最重要ポイントです。
湿度に対してどこまで力を注げるかによりインドシナウォータードラゴンの仕上がり具合に天と地ほどの差が生まれます。
インドシナウォータードラゴンが欲する環境は、多湿でなおかつ蒸らしてはいけないという飼育下で作るには難しい環境。乾いた環境ではクレストは発達してくれません。
1日に1回や2回そこらの霧吹きではとても足りません。
そこでお勧めするのが底面全てを水で満たし、なおかつバスキングができる場所もあるアクアテラリウムでの飼育、もしくはタイマー制御による加湿器の使用です。
インドシナウォータードラゴンは水に潜るのが好きなアガマですし、アクアテラリウムでの飼育が私はおすすめです。
ケージに水を張り、丸太か何かを買ってきて登れるようにしてやりそこでバスキングできれば十分です。もちろん糞などで汚れたら水は替えます。
床材を使用するのであれば、ヤシガラ土など保湿能力の高い床材を使用しましょう。
5.エサ
ベビーの時は肉食ですが、成長につれて少しだけ野菜や果実を食べるようになります。(個体差あり)
基本的にはコオロギやデュビア、ワーム類を与えます。
体が大きいので食べる量も大量です。
コオロギやデュビアの詳しい管理方法・繁殖方法はこちら↓
与えてもよい野菜や果物をまとめてみました↓
6.カルシウム剤
カルシウムを与えないとクル病になります。
クル病は骨の形成がうまくされない病気であり、1回罹患すると治りませんし最悪の場合死に至る恐ろしい病です。
カルシウム剤にはカルシウムのほかにビタミンD3が含まれているのものもあり、含まれているものと含まれていないもの2つ用意する必要があります。
普段はビタミンが含まれていないものを餌に塗して与え、たまにビタミンが含まれているものを塗して与えてください。
※ビタミンD3の与えすぎもクル病と似た症状を引き起こすので気を付けてください。
③飼育の上での注意点
樹上性トカゲやアガマにありがちな話ですがインドシナウォータードラゴンは、よく壁にジャンプしたり走ったりして鼻先をぶつけてケガをします。
ですのでケージ内には枝をたくさん配置して走れなくしたりケージの壁面になにか柔らかいマットを取り付けることをお勧めします。