メキシカンブラックキングスネーク
写真:The Reptilarium氏による”Mexican Black King Snake“ライセンスはCC BY-SA2.0に基づく
この記事の目次
①メキシカンブラックキングの紹介
人気のヘビが集まるキングスネーク達の中の1種、メキシカンブラックキングスネークについて紹介します。
メキシカンブラックキングスネークはその名の通り、全身真っ黒に覆われているキングスネークです。
多様な色のヘビがいるキングスネークの中でも、真っ黒のヘビというのは珍しく、飼育も容易なことから非常に人気があります。
ただ実は、完全に黒いメキシカンブラックキングというのは少なくて、下顎などに白色が出ている個体が多いため、フルブラックの個体は珍重されます。
基本データ/価格 大きさ 寿命など
*別名:クロキングヘビ 学名:Lampropeltis getula nigrita 英名:Mexican Black Kingsnake 分類:ナミヘビ科 キングヘビ属 全長:最大100㎝ 分布:北米 寿命:20~30年前後 価格:15000~30000円前後
②飼育環境の作り方
飼育に必要なものです
飼育方法は一般的なヘビの飼育方法にほとんど準拠します。
- 飼育ケージ
- 遠赤外線ヒーター
- 床材
- 水容器
- ウェットシェルター
- エサ
以下で一つ一つ説明していきます。
・飼育ケージ
ヘビの飼育の基本、とぐろを巻いた時の3倍以上の面積が必要です。
ベビーのうちは中程度のプラケース、成体になれば特大サイズのプラケースで十分飼育が可能です。
ただ、キングスネークの仲間は潜ったり、隙間に入り込む力がかなり強いので、蓋をこじ開けられ脱走されるケースが多々あります。
蓋がしっかりしているものや、いっそのこと爬虫類用のガラス水槽を使用すると安心です。
・遠赤外線ヒーター
遠赤外線ヒーターをケージの1/2~1/3程度に敷いて保温します。
ヒーター上は30℃、それ以外の場所は24~26℃に調節できればOKです。
この仲間は乾燥地帯に生息するため高温の環境に強いですが、真夏に暑くなりすぎるようでしたらエアコン等で涼しくしてやるとよりよいです。
・床材
ウッドシェイブが最もこの仲間に使用されます。
キッチンペーパーやペットシーツも使用できますが、潜られて床材の意味をなさないことが多いです。
・水容器
タッパーの蓋に穴を開けて、内部に水を入れて水容器とします。
彼らは水に浸かったり、飲んだりしますので毎日新鮮なものにとりかえてあげましょう。
・ウェットシェルター
乾燥した環境を好みますが、湿っている場所も必要です。
特にベビーの場合湿った場所がある方が飼育がうまくいくので、ベビーの時だけでも使用するといいでしょう。
ウェットシェルターは市販の素焼きタイプのものを使用するのが便利です。
ウェットシェルターは上部のくぼみに水を入れることで、中の湿度が高めに保たれます。
これがあると脱皮不全が防げたりと何かと良い効果をもたらしますので必須です。
個体のサイズにあったものを設置しましょう。
・エサ
解凍した冷凍マウスやラットを与えます。
あまり大きなエサは食べられないので、ある程度余裕を持ったサイズのエサを与えるとよいです。
あまり頻繁にエサを与えると吐き戻しをしてしまう恐れがあります。
給仕間隔としてはエサを食べて消化し、糞をした後に給仕をするといった間隔がベストです。
③繫殖について
生後2年以上たった健康的な成体を繁殖に使用します。
まず、冬場に3カ月間程度12℃前後に下げクーリングを行います。
給仕をやめ、水だけを与えるようにしてからクーリングは行うようにします。
クーリング中もエサは与えず水だけを与えて下さい。
クーリング後、徐々に温度を上げエサを与えます。
そして、メスのケージにオスを入れて様子を見ます。
このとき、共食いをするケースがあるので絶対に目を離してはいけません。
交尾が成功するまで別居と同居を繰り返し、交尾を促します。
交尾が成功したら別居させメスにエサを与えて栄養をつけさせます。
産卵床を用意し産卵を待ちます。
卵が生まれたら27℃程度で保温すると2カ月程度で孵化します。
④ハンドリングについて
キングスネークの仲間は非常に貪欲なので、エサと勘違いして飼い主の手を噛んでしまうことがあります。
基本的には温和でハンドリングは十分可能な種ですが、餌と間違われると噛まれます。
間違われないようにマウスやラット、ほかのトカゲやヘビを触った後に絶対に触らないようにしましょう。
もしも噛まれて腕をぐるぐる巻きにされてしまったら落ち着いてヘビの体を引きはがし、上顎か下顎を引き離すとよいです。冷静に対処しましょう。
⑤個体の選び方
個体を選ぶ際に最も重要なことはエサを食べているかどうかです。
もともと貪欲なため拒食することは少ないですが、一度拒食になってしまうとエサを与えるのは至難の業です。
ショップでの購入の際にはしっかりとエサを食べているか聞くようにしましょう。
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