キタアオジタトカゲ
➀キタアオジタトカゲの紹介とその魅力
今回紹介するのは、丈夫でかわいいアオジタトカゲの仲間の中でも最も丈夫だといわれているキタアオジタトカゲの紹介です。
アオジタトカゲの仲間にはいくつかの種が知られており、その種のなかでもいくつかの亜種が存在します。
キタアオジタトカゲはオーストラリアに生息するハスオビアオジタトカゲの亜種で、非常に丈夫なことで定評があります。
乾燥した寒暖差の激しい劣悪な環境に生息しているため温度、湿度にもあまりうるさくありません。
またオーストラリアの生体は輸出が厳しく制限されていますが、アオジタトカゲは古くから世界で繁殖されており流通量も多く人気が非常に高いです。
そういった境遇は同じく丈夫で人気が高いフトアゴヒゲトカゲと共通していますね。
価格が少々高めなことを除けば、雑食性で人工飼料に餌付きやすいので爬虫類飼育初心者の方にも非常におすすめです。
スポンサーリンク
-基本データ-
学名:Tiliqua scincoides intermedia 英名:Northern Bluetongue Skink 分布:オーストラリア北部 全長:40~60㎝、75㎝という記録もあるようです。 価格:60000円~
<エサを食べるキタアオジタトカゲ>
➁飼育環境の作り方
飼育に必要なものです
- 飼育ケージ
- パネルヒーター
- 水容器
- 床材
- エサ
- カルシウム剤
以下でそれぞれ説明していきます。
・飼育ケージの選び方
最低でも底面積60×45cm、できれば90×45cmのケージが最終的に必要になります。
地表活動しかほぼ行わないので高さはさほど気にしなくていいです。ですが高さが低い場合蓋はしっかりしたものを使わないと尻尾を器用に使って脱走しますので注意。
さて具体的なケースの話ですが衣装ケース、熱帯魚用水槽、爬虫類用のガラス水槽を選択するのがオーソドックスですね。
-衣装ケース-
安価で軽く掃除をしやすいという点が使用するメリットですが、中が見えづらく見た目が悪い、火事の危険性がある、若干の改造が必要という点がデメリットです。
衣装ケースは風通しが悪いのでケースにメッシュ部分を設けることが必要になってきます。
また、衣装ケースの場合日々の管理は上から行うことになりますが、爬虫類は上から手を出されることを嫌いますので若干慣れづらくなる可能性があります。
しかし、多くの人が衣装ケースでアオジタトカゲを飼育しておりしっかり慣れているので慣れない可能性はかなり低いと思います。
-熱帯魚用ガラス水槽-
見た目がよく比較的に安価、メッシュの素材の蓋(バーベキュー用の網など)を使用すれば風通しもよいという点がメリットです。
値段は衣装ケース、熱帯魚用ガラス水槽、爬虫類専用ガラス水槽の順で高くなっています。
重く、蓋を自分で用意しなければならない、衣装ケースの場合と同じように生体が嫌がる可能性があるのがデメリットです。
上でも述べたようにもちろん慣れないという可能性はかなり低いです。
マリーナ ガラス水槽 90cmスリム ブラック MR13Bi
-爬虫類用ガラス水槽-
見た目がよく、風通しもよいですし、飼育器具の電源コードを通す穴があったりとメリットはたくさんです。
デメリットは値段が高く、重いことでしょう。
わたしのおすすめは断然こっちですね。
自分の好みやお財布と相談して決めてください。
・温度
遠赤外線ヒーターをケースの1/3~1/2敷いて床が28℃程度の部分を設けます。
床から10cmくらいまでの高さは25度以上欲しいので遠赤外線ヒーターだけでは温まりきらないようならば別途暖突や保温球を設置して加温してあげてください。その際には爬虫類用のサーモスタットを使うとうまく温度を調節できると思います。
ちなみに遠赤外線ヒーターはケースの外側下に敷きます。絶対にケース内に入れないように!
・湿度や床材について
具体的な数値では表せませんが適度な湿度が必要です。
また、潜れるような床材も用意しなければいけません。
ですのでキタアオジタトカゲにはペットシーツやキッチンペーパーを床材として使用するのではなく湿らせたヤシガラ土などを使用してください。
圧縮タイプのヤシガラ土を買ってきて、ぬるま湯に浸しほぐした後、土が固くなってダマになるぐらいまで水を絞りほぐして床材として使用するとちょうどいい湿度を保てると思います。
床材の厚さは5㎝もあれば充分かなと感じます。生体が落ち着かないようなら適宜増やしてあげましょう。
ヤシガラ土は消臭に優れてはいますが、アオジタトカゲの糞はとても臭いので排泄をしたら毎回周りの床材ごと採り、床材がにおいを放つようになったら交換してください。
・水容器
アオジタトカゲは水をよく飲みますので適当な容器に水をいれて設置してください。水は毎日新鮮なものと交換します。
また、床材の上に直接重い水容器をおくと小さな生体が容器の下に潜り込んだ場合つぶされてしまう危険性があるのでそこは十分注意して水容器をケージの底に設置してその周りに床材を敷くといった工夫をするといいと思います。
・エサ
アオジタトカゲは雑食性です。
コオロギやゴキブリや果物、ゆでた野菜を主に与えますが雑食トカゲ用のフードをほぼすべての個体が食べるようですのでそちらを利用するほうがいいでしょう。
雑食トカゲ用のフードには肉食傾向が強いものと草食傾向が強いものの2つがあるので
前者を使う場合にはサブに野菜や果実を与え、後者を使う場合はサブに昆虫を与えるようにしてください。
雑食爬虫類フードには、イグアナ用やフトアゴヒゲトカゲ用など非常に様々なものがあるので自分が手に入れやすいものや好みでそれぞれ選ぶといいでしょう。
ビバリア レップカル 成体フトアゴヒゲトカゲフード(226g)
与えてもよい野菜や果実についての参考にどうぞ↓
・カルシウム剤
アオジタトカゲは成長が早いトカゲですのでカルシウムを与えないとクル病になる危険性が高まります。クル病は骨の形成がうまくされない病気であり、1回罹患すると治りませんし最悪の場合死に至る恐ろしい病です。
カルシウム剤は基本的にエサに塗して使用します。
カルシウム剤にはカルシウムのほかにビタミンD3が含まれているのものもあり、含まれているものと含まれていないもの2つ用意する必要があります。
普段はビタミンが含まれていないものを餌に塗して与え、たまにビタミンが含まれているものを塗して与えてください。
ビタミンD3の与えすぎもクル病と同じ症状を引き起こすので気を付けるように!
この記事を読んだ人はこの記事も読んでいます。