美しきイエローヘッドモニター!
この記事の目次
➀イエローヘッドモニターの紹介と魅力
イエローヘッドモニター、別名コガネオオトカゲ。
名前のとおり、黄金色のように美しい色彩をもつモニターです。
実は90年代に新種記載されたばかりだというから驚き!
上野動物園の爬虫類館にいるので見たことがある人も多いかもしれません。
爬虫類館の最後の方で、いつも寝ているぐうたらなあいつです。
私が見るときはいつも寝てるんですが、起きて活動していることってあるんでしょうか。
まあ、そんなことはおいといて彼らの魅力を言いますと、、
オオトカゲ!
綺麗!
飼いやすい!
慣れやすくて初心者におすすめ!
って感じです。わかりやすいでしょう。
最後の部分もう少し説明加えますね。
1.イエローヘッドモニターって慣れるの?
全ての個体が、とは断言できませんがイエローヘッドモニターは比較的温和な性格をしており、人に慣れると言われています。
また、大きさもモニターの中でなら中程度のサイズなのでモニター初心者のデビューにイエローヘッドモニターを勧める人もいます。
ただ、相手はモニター。
侮ることなかれ、、、。
飼育するのであれば、まずは成体を見てそれが暴れた時に制圧できるか、抑えることができるか、極端な話
戦って勝てそうか?
考えてから飼育に臨みましょう。
2.スクリーマーって?
スクリーマー:ある種において一際目立つ色彩や模様を持つものをこう呼ぶ。
イエローヘッドモニターをショップで見かけるとき、スクリーマーって書かれてることありますよね。
イエローヘッドモニターの場合、スクリーマーとは黒色が少なくなり、より黄色みが明るくなる個体をそう呼びます。
簡単に言えば、レオパのハイイエローみたいなものです。
スクリーマーのイエローヘッドモニターは非常に美しく、また将来が楽しみな個体も多いので、美しさを追求して飼育するのもアリですね。
3.基本データ/大きさ 価格 寿命など
写真:mark6mauno氏による”Quince Monitor (Varanus melinus)“CC BY2.0に基づく
学名:Varanus melinus
英名:Yellow Head Monitor、Quince Monitor
分類:オオトカゲ科 マングローブオオトカゲ亜属
ツリーモニターやマングローブモニターなどと同じ亜属です。
分布:タリアブ島、マンゴール島、サナナ島、ボウォカンーバンガイ島群
全長:約120㎝
寿命:20年以上とされる
価格:4万円~18万円程度
個体の大きさや美しさによりかなり変動します。
➁飼育環境の作り方
飼育に必要なものは以下の通りです。
- 飼育ケージ
- 保温器具
- 紫外線ライト
- 床材
- 水容器
- 登り木
- エサ
- カルシウム剤
一つ一つ説明していきます。
・飼育ケージ
最低必要ケージサイズ:120×45×45㎝
モニター飼育で最も悩ましい部分ですね。
イエローヘッドモニターは半樹上性。ある程度高さのあるケージが必要となります。
ベビーから全長4,50cm程度までは60×45×45cm程度のケージで飼育をしましょう。
全長60㎝以上では90×45×45㎝、最終的には最低でも120×45×45cm以上の大きさのケージを用意してあげましょう。
これより大きなケージがほしくなることもあるかと思いますが、これ以上は特注してもらう負必要があります。
ケージには必ず熱帯魚用の水槽ではなく爬虫類用ケージを用いてあげてください。
爬虫類用ケージ、特に市販のガラス水槽は通気性や機能性に優れますし、施錠できるタイプのものもあるのでモニター飼育においてとても安心だからです。
おすすめケージ紹介
-ベビー~全長4,50cm-
-全長60cm~-
-全長80㎝~
・保温器具
熱帯原産のモニターですから、要求温度は高めです。
日中:ケージで一番涼しい場所は26℃~28℃、バスキングスポットは40℃以上。
夜間:ケージ全体を30℃前後。
に保てると理想的です。
最低でも26℃を下回らないよう、ケージ全体を暖突や各種保温ライトを用いて保温しましょう。
バスキングスポットには高出力のバスキングライトを照射し、適正温度を保ってください。
-ケージ全体保温用-
夜間に使用する可能性も踏まえて、生体に見えない保温器具を使用するべきです。
暖突シリーズは電気代も抑えられ、火傷や家事の心配が少なく、また保温性能も高いのでおすすめ。
-バスキングスポット用-
安価に抑えるならこれがおすすめ!
💡ソケットに一工夫💡
ケージ内に直接保温ライトを入れてしまうと、 モニターがライトに飛び乗ったり、抱き着いたりして 火傷してしまうことがあります。
ソケットはケージの外から利用できるタイプのものを使用しましょう!
・紫外線ライト
日差しが強い熱帯に生息していますので要求する紫外線量は非常に高いです。
より強い紫外線を照射できるものを用意したいところ。
・床材
高い湿度の環境を好みます。
毎日ケージに霧吹きをするのは忘れないように!
幼体のうちは特に気を使いたいところです。
床材にはいくつか選択肢がございますので、気に入ったものを使用してください。
➀ヤシガラ土
湿度を保つことができるところがGOOD!
見栄えが良く汚れた部分だけ取り換えていけるという利点もあります。
ただ、濡れていると生体に付着しやすくなります。
➁バークチップ
湿度をある程度保つことができる。
清掃もしやすい部分もGOODです。
デメリットはあまり思いつきませが、やや高価でしょうか。
幼体の飼育にベストな素材だと思います。
➂人工芝
硬いタイプのものを使用します。
ジョイント式で着脱できる30cm四方のものが売られており、切ってもよし、つなげてもよしと使い勝手が良いです。
排泄したり汚れたら、その都度洗う必要は出てきますが、成体の排泄量を考えるとヤシガラ土やバークチップを使用するより経済的です。
2セット用意すると、洗っている最中にもう片方を使うというローテーション方式で使用できます。
ぜひお試しを。
・水容器
体全体が入る大きさのひっくり返されない重さの水容器を設置してあげてください。
イエローヘッドモニターは水の中にいることも多いですし、飲み水にもなるので常に清潔に保ってあげてください。
また、排泄を水容器の中ですることも多いです。
ベビーのうちは大きめのタッパーなどで事足りますが、成体サイズには蓋を外した衣装ケースやプラケースを使用してください。
・登り木
成体になれば必須アイテムではないですが、ベビーのうちはイエローヘッドモニターは半樹上性ですのでケージ内には登ることができる流木などを配置したいです。
成体レベルの大きさになると登り木の設置はなかなか厳しいと思いますが、キノコ栽培用の木などをうまく使って登ってあげられるようにするとグッドです。
・エサ
エサはコオロギやデュビアなどの昆虫をメインで与えます。
しかし、成長してくるとどうしても昆虫だけでは彼らの腹を満たすことが難しくなってきます。
そこで、ササミやハツ、砂肝、レバー、冷凍ウズラ、マウス、ラットなどを補助的に与えるといいでしょう。
ただし、市販の肉は骨が取り除かれていて栄養価に不安があります。
また、ウズラやマウス、ラットなどは非常に栄養価が高いですが、脂肪分が多く含まれていたり、高カロリーであったりするため肥満のリスクが高いです。
結局は、上記のものをバランスよく与えることが大事です。
ドジョウやザリガニ、金魚、メダカなども非常に良い餌になります。
与えてみましょう。
・カルシウム剤
カルシウムを与えないとクル病などの病気に罹患するリスクが高まります。
クル病は骨の形成がうまくされない病気であり、なかなか治りませんし最悪の場合死に至る恐ろしい病です。
カルシウム剤をエサに毎回塗し、必ず与えるようにしてください。
特に市販の肉を与えるときは忘れずに!
カルシウム剤には【カルシウム】だけのものと【カルシウム+ビタミンD3】の2種類があります。
※ビタミンD3はカルシウムの吸収を促す効果があります。
普段は【カルシウム】だけのものをエサに塗して与え、たまに【カルシウム+ビタミン】のものを塗して与えてください。
※ビタミンの摂りすぎもクル病と似た症状が出る恐れがあるので注意が必要です。