写真:Smithsonian Environmental Research Centerによる”Clemmys_guttata_SERC_04-07-11“
この記事の目次
①キボシイシガメの紹介と魅力
今回はキボシイシガメについてです。
キボシイシガメの魅力はたくさんありますが、まずあげるとすればその美しさです。
甲羅や体に無数に入る黄色の点々が非常に美しく、『キボシ』の名に恥じない姿をしています。
クオリティーの高いものは値が張ります。自分の納得のいく個体を購入しましょう。
また、流通するキボシイシガメはCB(飼育下繁殖個体)が多いこともこれ魅力的ですね。WC(野生化採取個体)よりも、やはりあらゆる面で安心して飼育に臨むことができます。
最後に、丈夫で体が大きくならないことも魅力的なポイントでしょう。
北米原産ということで、ある程度の厳しい環境にも耐えますし、大きな水槽も必要とはしません。
そういった面で、初心者にもかなりおすすめできるミズガメです!!
スポンサーリンク
➁キボシイシガメ 基本データ
学名 | Clemmys guttata |
英名 | Spotted tutle |
分類 | ヌマガメ科 ヌマガメ亜科 キボシイシガメ属 |
分布 | カナダから北米東部 |
全長 | 12㎝程度 |
寿命 | 30年前後 |
価格 | 20000~50000円前後 サイズやクオリティーにより上下 |
- 沼地、湿原、森林の小川、湿った牧草地、汽水域など幅広く生息。
- 雑食性:水草、藻類、ベリー、水棲昆虫、ナメクジ、ヤスデ、クモ、甲殻類、オタマジャクシ、魚など様々なものを食べる
- スポット模様は地域差があり、南の個体の方が小さく目立たないスポットを持つ。
- 日光浴中に驚くと、水に飛び込み、底泥に身を潜める。
- 天敵はアライグマ。
- 最大で100個程度のスポットを持つこともあるが、まったくない個体もいる
- 生息地の損失および密猟のために減少している。
参考:海外wikipedia
➂飼育環境の作り方
- 水槽のサイズは?
- 適切な水深は?
- 水質について
- 温度はどれくらい?
- 紫外線はいるの?
- 陸場
- エサについて
1.水槽のサイズは?
カメはよく水を汚します。
ベビーにとってそういった汚れは大きなダメージになるのでベビーのうちはプラケースに簡単な陸地と水場を設けてこまめに水替えを行うと効率がいいかなって思います。
幼体のカメは水質悪化からの皮膚病を引き起こしやすいですし、最悪死ぬこともあるのでかなり注意して飼育したいですし。
アダルトになったら最低でも45㎝、理想は60㎝規格以上の大きさの水槽を用意すると良いでしょう。
10cm程度の小型のカメですが、カメ。水をよく汚します。
できる限り水量を確保できる水槽を用意できるとベターですね。
2.適切な水深は?
プラケースで飼っているうちは甲長の倍ぐらいがいいでしょう。
というのも、あまりに水深が低いとひっくり返った際に起き上がれずにそのまま溺死してしまうことがあるからです。
ケージの側面を使って立って、ひっくり返るのなんてザラですしね。
十分注意しましょう。
最終的には、しっかりと深く水を張ってオーケーです。
水深が浅い飼育環境から深い飼育環境に移されるとうまく泳げないことがあるので気を付けてください。
3.水質について
水質をきれいに保つため熱帯魚用のフィルターを使用すると良いです。
投げ込み式フィルター程度でも水流を作ることである程度は水質悪化を妨げることはできます。
ただ、ミズガメはかなり水を汚しますので生半可なフィルターではあまり効果を期待できないのも事実です。
使うとしても簡単なフィルターよりも外部フィルターなどのろ過能力が高いフィルターを使用したほうがベターです。
テトラ プレミアム VX パワーフィルター 75 PVX-75
フィルターを使用しても無慈悲に水はドンドン汚れていきます。
個体サイズや水量にも寄りますが、週1回は水量の1/2程度水替えを行いましょう。
フィルターについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてみてください。
主な7種類網羅!ミズガメ&半水生トカゲ用フィルターの選び方/メリット・デメリットなど紹介
魚の飼育においては水にカルキ抜きを使うのが基本ですが、カメの飼育では必要ないと私は考えています。
ただ、フィルターを使用する場合はバクテリアを守るためにカルキ抜きを使用しましょう。
4.温度はどれくらい?
ベビーのうちは水温28℃ほどと少し高めに設定し成長を促しましょう。
温度が高めだと、代謝を高められ無用な成長トラブルを避けることができます!
水槽の場合は熱帯魚用のヒーターが使えます。
一方で、小さなプラケースで飼育していると、水量が少なく熱帯魚用のヒーターでは熱くなりすぎてしまいます。
温度可変式のパネルヒーターで温度を維持するようにしましょう。
アダルトには26~27℃前後がちょうどよいです。
アダルトになれば水槽を使用すると思うので熱帯魚用のヒーターを使いましょう。
カメがヒーターを噛まないようにカバー付きのものだと安心です。
水替えの際に急に水温の違いすぎる水を入れると急激に弱ってしまうので水温はある程度合わせてから入れてあげてください。
また、カメは日光浴が好きなのでバスキングライトを陸地に当てます。
カメにとってバスキングは
・代謝を高められる
・甲羅干しができ、健やかな成長ができる
など素晴らしい効果があります。
ちなみに、臆病な正確な個体が多いので、慣れるまではバスキングをしている姿を見ることは少ないと思います。
でも、かなりバスキングは好きな印象です。
5.紫外線はいるの?
バスキングスポットに爬虫類用の紫外線ライトを当てます。
そう紫外線に対してうるさい種類ではないですが当てなければ、歪な甲羅に成長してしまうので必ず紫外線を照射してあげましょう。
6.陸場
陸場に登ってバスキングを行います。
ずっと水の中にいるとうまく成長できないので必ず陸場を用意してあげてください。
流木、レンガ、岩、ミズガメ用の浮島などなんでもよいので設けてください。
7.エサについて
レプトミンなど市販のミズガメ用のエサでOKです。
たまに偏った種類のエサやメーカーのエサしか食べない個体がいるのでショップで購入の際には何を食べていたか聞いてから購入するようにしてください。
ちなみに大好物は昆虫やエビなど。
中には人工飼料を一向に食べず、こういったエサしか食べない個体もいます。
最初の個体選びがけっこう飼育のポイントになってきますね。
➃屋外飼育は可能?
健康的なアダルトでしたら屋外での飼育が可能になります!
市販のプラ船に水と陸場を設けて飼育しましょう。
この際にネコやカラス対策にバーベキュー用のフタとオモシで蓋を絶対にしてください。
そして、豪雨の際には雨で容器がいっぱいになってしまうこともあるので側面に穴をあけてやり増水した時に排水されるようにしてください。
また日差しで熱くなりすぎないように半分は日陰になるようにしてあげましょう。
冬場は水面が凍らなかったらそのまま冬眠させることも可能です。